外構・エクステリアの考え方

エクステリアの考え方(アプローチの勾配)

よくこんな感じのエクステリアがありますが、よくみると問題点が多々あったりします。

  • ①玄関アプローチの勾配が急(危ない)
  • ②玄関ドアから道路が近く、小さなお子さんが道路に飛び出す可能性(危ない)
  • ③玄関ドアを開けると、道路から室内が丸見え
  • ④宅配ボックスの存在感が凄い


ざ~っとこんな感じです。

①玄関アプローチの勾配が急(危ない)


駐車スペースは緩やかな勾配(水が流れるような勾配なので、水勾配と言います)なのですが、玄関アプローチがとても急です。

設計GLと書いていますが、ここが建物の基準の高さです(グランドレベル)。まず、ここは水平です。道路から、玄関・カーポートまで、それぞれの距離が違うので、勾配が変わってくるのは当然なのです。

ただ、一般地なら良くても、ここは青森です。急な勾配が凍ると思うと、怖くて仕方ありません。特に、毎日歩くアプローチは、転んで、玄関タイルでザックリなんて事も考えられます。

それで、こんな風に、1段階段をつけてあげると、勾配も緩くなり、
冬場の転倒の怖さも無くなります。

よく、バリアフリーにしたいので、勾配(スロープ)でお願いします。とのお話も出ますが、そもそも玄関ポーチが階段なので、スロープにこだわるのはあまり意味がありません。

実際の介護のお仕事の方に話を聞くと、急な勾配のスロープよりも、1段を車いすが乗るような奥行きにした階段の方が、サポートはしやすいとの事でした。

この様に、門塀(もんぺい)や門柱を作る事で、

②の、小さなお子様が道路に駆け出す危険性も改善。

③の、ドアを開けると室内が丸見えなのも改善。

④の、存在感が有りすぎだった宅配ボックスも、門塀の後ろに移動して、見た目もスッキリ。

見た目だけの華美さで無く、使いやすさを考えた外構・エクステリアの計画を、いつも心がけています。

特に今回のアプローチの勾配は、見た目には地味なのですが、とても大切な事。

形態は機能に従うものなのです。

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