知ってますか?さいたま市大宮。
大宮といえば、東北人は新幹線の通過駅、もしくは北陸への玄関口くらいにしか思っていないかもしれませんが、実は盆栽の街だったりします。
盆栽は海外で凄く人気があります。「BONSAI」と呼ばれ、多くの愛好家がいます。彼らは大宮の「ある場所」に来ることを憧れとしています。
大宮には盆栽町という外国人もやってくる観光名所があります
その名前は「盆栽町」。凄い名前ですよね。江戸時代から人気が高まった盆栽。大正時代に盆栽師たちが、良質の水と土を求めてたどり着き、山林を開墾して住み着いたのがここなのです。
今でも数件の盆栽園が軒を連ねる地域で、盆栽の聖地とも呼ばれていて、本当に多くの外国人を目にします。
大宮盆栽美術館
そんな盆栽町の入り口に位置するのが、大宮盆栽美術館。さいたま市の施設で、公立としては世界初の盆栽に特化した美術館です。
大宮駅から、土呂駅まで電車で3分。そこからテクテク5分くらいで着きます。
平屋(一部二階)のゆったりした建物です。
館内は基本、写真NGですが展示内容によってはOKの時も有ったりします。
和室が何個か有って、こんな風に盆栽がしつらえられています。
こんな書院のある和室に憧れます。
これは、懸崖という盆栽の樹形の一つで、断崖絶壁に、風雨に耐えながらしがみつくように生きる木を模したものです。こんなサイズでも自然の厳しさに耐える生命力を感じますね。
これは、真柏(しんぱく)という、松と並ぶ盆栽で人気の樹種です。
ミヤマビャクシンの事を盆栽界では真柏と呼びます。
これは、模様木という盆栽樹形なのですが、真柏の良さはなんといっても、このような、幹や枝が枯れて、白骨化したもので、ジン(神・枝が枯れたもの)・シャリ(舎利・幹が枯れたもの)と呼ばれます。
いつかは、こんな見事なジン・シャリの入った盆栽が欲しいです(高い)。
屋外展示は写真OKです。かなり大きな盆栽が展示されています。
中には樹齢千年を超えるものも!!
盆栽職人は、自分の盆栽の完成形を見ないまま、次の世代に託していくのだな・・・と、少し切ない気持ちになります。そもそも完成が無いものなのでしょうね。
盆栽は日当たりが大事ですので、展示物も向きを変えたり、入れ替えたり、この大きな盆栽を入れ替えるのは相当な作業ですので、管理する人の事を思うと頭が下がります。
これも真柏。模様木。みごとな、ジンとシャリ!
これ1本で、各人それぞれの風景を頭に描けるような、そんな盆栽。
これも、盆栽の代表、クロマツ。斜幹という樹形。強風にあおられながらも耐えている様子を表現しています。
イロハモミジ 株立ち。根元が凄いです。さぞかし紅葉も見事な事でしょう。
ケヤキ 直幹(ちょっかん)。
上のモミジを見てもわかると思いますが、盆栽は葉が小さいんです。
きちんと手入れをして、枝ぶりと葉を美しく、自然の風景のワンシーンの様に見せるのは、大変な労力が必要です。
こんなふうに、小人になった気分で、盆栽の地面と同じ位置に立って、下から樹木をのぞき込むのが基本の見方です。
イチョウ 双幹 もともとはきれいに2本並んでいたと思うのですが、どんどん太くなって、1本の大木に見えます。
ちなみに、麦茶のパックみたいのは、肥料です。
小さな鉢の中で大きく生きている盆栽たちには大切な存在。
クロマツ 寄せ植え。自然のワンシーンを切り取ったような風景。
素敵な盆栽です。
真柏「寿雲」樹齢800年。
特別な盆栽には名前が授けられます。荘厳。
ぜに皆様も大宮へ行ったら盆栽美術館へどうぞ!!